2016年03月15日

ノクターン第2番(F.f.ショパン)佐藤弘和編


名作コミック『ピアノの森』がついに完結を迎えてしまったので
今回はショパンのピアノ曲から「ノクターン」を弾いてみました。
というのは実は半分ウソんこでして(ごめんなさい)去年からずっと練習していたのですが、ようやく何とかまともな録音ができたので早速ブログへアップしてみませうか、とそういう訳だったのでございます。

このショパンさん、実はあまり幸せな生涯を送ったとはいえない方のようで
生まれたポーランドでの絶賛を励みにいよいよ西ヨーロッパに進出して本格的な音楽家デビューだ!と旅立った途端、故郷で勃発した革命(いわゆる11月蜂起)が失敗に終わってしまって結局最後までポーランドに帰ることができませんでしたし、おまけに本人は肺結核にずっと苦しみ続け、39歳の若さでパリにて息を引き取ってしまうのでした。

そんな方の作曲した音楽が胸を打たないはずがありません。(反語)
このノクターンも(恐らくこの第2番が一番有名だと思われます)大変美しい曲で
『夜に想う曲』というタイトルにふさわしい、ロマンチックでチャーミングな愛すべき名曲だと思います。

とはいえ、こうしたピアノソロとして完成された曲をギターで弾くというのは実は想像以上にタイヘンでして f(^ ^;)
単純に考えてもピアノは10本の指で同時に10コの音を出す事ができますが、ギターは無理しても6コが限度、しかも左手で押さえて右手で発音するという構造上、ピアノ曲をそのままギターで再現するというのはどう考えても無理ムリな相談なのでございます。

そういう制約の中でも、この編曲譜は相当優れていると言えるでしょう。
さすが佐藤弘和氏。ショパンの名曲をここまでギター譜に移してもらえたならもう何も言うことはありません。
ショパンのギター編曲といえばタレガ編が有名ですが、でもこの佐藤氏の編曲技術はすでにタレガを軽く凌駕してしまっているのではないでしょうか。
ギターソロでもショパンの曲をこうして楽しめる、という幸せを噛み締めながら(でもやっぱり管理人にはすっごい難しかったです)弾いてみました。
例えばトリルやターンなど、ピアノの詩人といわれたショパンの曲らしく華麗に
「ピロリロリン♪」なんて弾きたかったのに、悲しいかなまるで技術が追い付かず
「デロデロデー」と妖怪大百科みたいになってしまいましたが、もしもそれでもヨイと仰っていただけるならぜひ!さわりだけでも聴いてみてほしいと思います。


Nocturne Op.9-2


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2016年03月06日

メヌエットT&U(アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳より)


今回は『アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳』として知られる曲集の中から、最も有名と思われる「メヌエット」を弾いてみました。(BWV.Anh114/115)
実はこの曲、私のブログ友達のYさんが今一生懸命練習されている最中のようでして、見た目に反して結構難しいこの曲をがんばっておられるそのご様子に感動して、何か少しでも応援してあげたいと思い今回取り上げてみたというのが主な動機です。
なんて書くと何だか上から目線で余裕Shakushakuのように見えますが、でも実はこちらも結構いっぱいいっぱいで(苦笑)息も絶え絶えの残念な演奏と成り果てております。
去年の11月にステージで弾いた曲ばかりの曲なのですが……おっかしいなあ
f(^ ^;)

ま、そんなわけでいつも通りの(はい、私は元気です(笑))拙い演奏ですが、もしもヒマとお時間がございましたらちょっとでも聴いてやっていただければと思います。
何卒ナニトゾよろしくお願いいたしますです。はい。


MenuetT&U


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2015年12月24日

Eterna saudade「エテルナ・サウダージ」 (D.レイス)


今日は楽しいクリスマスイブ。
でも、そんな華やかなクリスマスには決して似つかわしくない、ずーんと暗く悲しい曲を載せてしまいます
f(^▽^;)
現代ブラジルの作曲家、ディレルマンド・レイスの「Eterna Saudade」を弾いてみました。

この曲、岐阜の哀愁ギタリストさんのYouTubeの演奏やKazu SuwaさんのCDから知ったのですが、一度聴いただけでその曲と演奏のよさにたちまち虜になってしまい、慌てて楽譜を探して練習を始めたのでした。
で、「私もああいう風に想いを込めた演奏がしたい」と願いつつ、とにもかくにも何とか録音まで漕ぎつけたのですが、ぜえぜえ言いながら録ったばかりの自演奏を聴いてみると

・・・ん?なんか違う。
前述のお二人の演奏を見倣ってゆっくりめのテンポで始めたのですが、こちらの思いに反してなんだかただのったりと退屈な演奏になってしまってて、これじゃダメだと一から曲作りをやり直すことになりました。
いろいろ悩んで、とりあえず今の形に落ち着きました。
イントロのない曲ですので、出だしは特に早目のテンポを心掛けて感情は抑えめに、で
聴かせどころのTrio(中間部)の部分からどんどん突き進んでいって、そしていよいよD.S(ダル・セーニョ)で最初に戻ったところで思いっ切り気持ちを込めてSaudadeしよう・・・とまあ、そんな風に構成を考えなおしてみました。
でも、これが果たして正解なのかどうかは未だに分かりませんし、やっぱり表現ってものすごく難しいです。
でもそこが『演奏』という行ないのたまらなく面白い部分なんですけどね。



ちなみにこの「Eterna Saudade」、邦訳では『遙かなる郷愁』とされているそうですが
曲の持つ内容、内包する感情を考えるとどうもピンと来ない。
どこかちょっと違うような気がします。
ブラジル・ポルトガル語の「Eterna」は、英語にすれば「Eternal」、永遠とか不滅とか果てしないといった意味だそうですが、では肝心の「Saudade」とは?
これがまたムズカシくてですね、かなり広くて深い意味があるそうなのです。

例えば、故郷を懐かしむのも「Saudade」
昔を思い出して切なくなるのも「Saudade」
失恋したときも「Saudade」
親しい人を亡くしてしまったときも「Saudade」

そういった意味の言葉なのだそうで、ふーむそう考えるとこのエテルナ・サウダージ、悲しいとか懐かしいとか切ないとか淋しいとか、そんな感情をひっくるめたものを表しているのかもしれません。
そうやって考えてゆくと、なんとなくこの曲のイメージが湧いてきたようなこないような・・・?(笑)
少なくとも邦訳『遙かなる郷愁』という字面から受けるイメージには惑わされないよう、がんばって弾いてはみたつもりです。←弱気


あはは。まあとにかくですね
もしよろしければ、興味とおヒマがございましたら(笑)
ぜひ聴いてみてやっていただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。


Eterna Saudade(エテルナ・サウダージ) D.レイス


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2015年12月05日

ギター講座


先の11月、近所の公民館で
ギター講座の講師役を勤めてきました。

福島県郡山市にある中田公民館では、地域の方々を対象に
半年間に渡る生涯学習講座 ”いきがい学級” というのを開催しています。
6月から11月まで、料理や体操や和紙工作など様々な体験を楽しく行おうという講座です。
その中で今年は「生の音楽を聴こう」という企画案が出たそうで、そのお話がどういうわけか
巡り巡って私のところへ来てしまいまして・・・
f(^_^;)
開催日は11月11日、10時から12時までの2時間のワクをギター一本でなんとか乗り切らなくてはいけません。エラいこっちゃでございます。
オファーを頂いたのが6月でしたので、それから約半年
仕事の合間を縫って練習に必死の日々でした。

講座の内容については一任されていましたので、色々な案を考えてみました。
理想を言えば参加者の方たちに実際に楽器に触れてもらって簡単なレッスンをしてみたかったのですが、でもそれには手持ちの楽器では数が足りなすぎます。
かといって普通のコンサートのように2時間ずっと弾き続けるというのは、今の私の腕前、体力を考えると、とてもじゃありませんが無理すぎます。

そこで思いついたのが、音楽史や音楽ジャンルについての簡単な説明を
演奏を交えながら行ってみようというプランでした。
勿論、これだけの短時間では本当に大雑把な説明しかできませんし、ましてやそれをギター1本で弾ける曲で解説する、となれば自ずと曲も限られてきます。
でも、しゃべりで時間を稼いで(!)曲数を減らすという悪巧みがとても魅力的だったので
この内容で乗り切ることにしたのでした。ひっひっひ。( ̄ー ̄)ニヤリ

以下、当日の演奏曲目を書いてみます。


◇オープニング◇
  ロマンス(禁じられた遊び/間奏付きver.) 

◇音楽史編◇
・バロック代表
  メヌエット Anh.114/115 (J.S.バッハ)
  アヴェ・マリア (G. カッチーニ)
・民謡代表
  グリーンスリーブス (イングランド民謡)
・古典期代表
  ディヴェルティメントK.136(W.A.モーツァルト)
  エリーゼのために (L.v.ベートーヴェン)
・ロマン派代表
  プレリュード第7番 (F.f.ショパン)
  ノクターン (F.f.ショパン)
・印象派代表(ちょっと違うけど)
  ジュ・トゥ・ヴ(E.サティ)

◇音楽ジャンル編◇
・ロックンロール代表
  イマジン(ジョン・レノン)
・フォークソング代表
  イエスタデイ・ワンス・モア(カーペンターズ)
・モダンジャズ代表
  テイク・ファイブ(P.デズモンド)
・ボサノバ代表
  いそしぎ (J. マンデル)
・フラメンコ代表
  エル・ビート(スペイン伝承)
・タンゴ代表
  タンゴ・アン・スカイ(R.ディアンス)
・映画音楽代表
  鉄道員(C.ラスティチェリ)
  ひまわり (H.マンシーニ)
・日本のうた代表
  浜辺の歌 (成田為三)
  小さい秋みつけた(中田喜直)
・ヒットソング代表
  アナと雪の女王〜Let it Go(C.A.ロペス)
  ハナミズキ(一青窈)
・ギターオリジナル曲代表
  アルハンブラの想い出(F.タレガ)


・・・後半はさすがに時間切れでかなり割愛した曲もありますが(正直助かりましたけど(汗))
でもこれだけの曲を用意するのはホントへとへとになりました。
改めてプロ演奏家のすごさを実感した出来事でもありました。
本番は指の疲労が激しくてボッロボロもいいとこでしたが、でもどうやら概ね好評をいただけたようで、大任を果たせて心底ホッとしました。
講座の参加者さんたちだけでなく、職場の同僚や元上司も応援に来てくれてとても心強くありがたく思いましたし、それに終演後、
「オラも昔「禁じられた遊び」弾いとったばい」
「久しぶりにショパンが聴けてよかった」などと参加者さんたちから声を掛けていただいたりして、おかげさまでとてもよいステージができたようで大変感謝しています。
応援下さった皆様、本当にありがとうございました。



朝のリハーサルの様子です
GuitarLecture1.JPG


公民館の方がこんなステキ看板を作って下さいました
GuitarLecture2.JPG


こんな雰囲気で講座が進んでゆきました
GuitarLecture5.JPG


なんかしゃべってますが、やっぱり様にならないですね(恥)
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チューニング中はトークが止まってしまうのも今後の課題でしょうか
GuitarLecture6.JPG


最後まで聴いて下さった皆様には本当に感謝です
GuitarLecture7.JPG


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2015年11月22日

ひまわり(H. マンシーニ/江部賢一編)


sunflower.jpg



・・・戦場から帰らない夫アントニオを探して、とうとうソ連まで辿り着いたジョバンナ。
そこでついに、戦後無事に暮らしているアントニオを見つけるが、最愛の夫は
マーシャというロシアの女性と小さな娘との三人で家庭を築いていた。
衝撃を受けたジョバンナはそのまま列車に飛び乗り、ミラノへ帰ると傷心の日々を過ごす。
一方アントニオもマーシャの計らいでその後ジョバンナを追ってイタリアへと向かう。
ためらいながらも再会した二人だったが、ジョバンナにも新しい夫と子供がいる事を知ったアントニオはソ連に帰ることを決心する。
翌日、汽車で帰るアントニオをジョバンナが見送りに駅へ訪れた。戦争中に出征する夫を見送った同じホームに立ち、二度と会えないであろうアントニオを見送ったジョバンナはそのまま泣き崩れた・・・


ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニの名作映画「ひまわり」のテーマを弾いてみました。
もう何の説明もいらない位有名な映画ですし、またギター版の主題曲の方も
福田進一大先生の演奏のおかげか(!)今や非常に広く知られています。
この江部賢一氏の編曲、確かにギター弾きが燃える(萌える?)シカケがあちこちに仕込まれていて、うーんなるほどこりゃゴリゴリ弾きたくなるわい・・と思わす納得する素晴らしいアレンジだと思います。
そこを今回あえて少し抑え、この名画に敬意を表して「大人の悲恋物語」ぽい雰囲気を出して弾いてみたいと思いました。

出せるのか?
出せたのか?
身の程知らず?
だよねやっぱし?


・・・・・・・・・・・・・・ ミ(-θ-;)彡ピヨピヨ


とまあ(^▽^;)そんな感じで弾いてみたつもりですので、相変わらずヘッポコまっしぐらな演奏ではありますが、もしよろしければちょっとだけでも聴いてみてやって下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。



I Girasoli - Love theme from "Sunflower"


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2015年06月09日

ヴァイス二題(ファンタジー&シャコンヌ)


月日の経つのは非常に早いものですね。
前回の記事から、あっという間に半年が過ぎてしまいました。
その間更新を待っていて下さった方には、心の底からお詫びを申し上げつつ
慎んで半年ぶりの録音を献呈させていただきたいと思います。


S.L.ヴァイスの作品から二曲
「ファンタジー」と「シャコンヌ」を弾いてみました。


このSilvius Leopold Weissという人(このファーストネーム、ドイツ語だと「ジルフィウス」という発音になるらしいですね)後期バロック時代のリュート奏者/作曲家で、同じドイツ人でちょうど同世代のバッハとも親交があったと言われています。バッハの作品「リュート組曲集」は正にこのヴァイスの為に書かれた曲だそうですし、時には二人で一緒に即興演奏を楽しんだこともあったとか。
そんなヴァイスの曲ですが、同じ時代とはいえやはりバッハとは少し(かなり?)違う雰囲気を纏っていて、バッハの曲がそれこそ一分の隙もない完璧な構成だとすれば、ヴァイスはもう少しやわらかくて、こう心にすっと入ってきやすい響きというか、比較的感情的な要素も大切に書かれているというか、そんな気がします。(勿論バッハの曲だってどれもみな感動する曲ばかりなのですが)

今回「ファンタジー」の方はカール・シャイト編のD-moll(ニ短調)版を
「シャコンヌ」の方は阿部保夫編のA-moll(イ短調)版を使用しました。

では
久し振りの録音でかなり衰えてしまっている部分もあるかと思いますが(汗)
もしおヒマな時にでもお聴きいただけたなら大変うれしく思います。
半年ぶりの演奏です。どうぞよろしくお願いいたします。


S.L.ヴァイス ファンタジー


S.L.ヴァイス シャコンヌ


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2014年12月28日

つむぎ歌(糸紡ぎ娘の歌) A.バリオス


今年、2014年最後の配信となります。

今年もまた読者のみなさまには大変お世話になりました。
拙ブログを熱心に応援して下さいまして、もう心の底から感謝しています。(T ^ T)
みなさまの温かい励ましのおかげで、細々とではありますが今年も一年こうしてブログを続けることができました。みなさまの支えがあったからこそ、辛うじて自分への自信を失わず録音&公開を続けることができたといっても決して過言ではありません。
不肖管理人nao、このご恩はきっと一生忘れません。
心の底からの精一杯の感謝の気持ちを込めて、今年最後の演奏をお届けしたいと思います。


曲は、A.バリオスの「つむぎ歌」
「糸紡ぎ娘の歌」という訳題もあるようです(鈴木大介さんの新出版の楽譜などでもこちらのタイトルで紹介されています)
バリオスお得意のトレモロ奏法による大変静謐で美しい旋律を持つ曲ですが、一説によりますとこのトレモロは糸を紡ぐ作業の様子を表しているそうで、糸紡ぎマシーン(?)の前に座ったうら若き娘さんが、カタカタと仕事を続けながら次第に過去の記憶や遠い昔の想い出に浸ってゆく様をモチーフとして書かれたものだそうです。
私としても、楽譜を読み込んでゆくほどに
「このトレモロは決して速く弾くべきではない」と思うようになりまして、そうしてこうした表現に辿り着きました。
でも実はトレモロのような奏法は、ある程度スピードに乗せて弾いた方が余程アラが目立たずに済みますので、こうして遅く弾こうとするとかえって難しくなってしまうのです。
いやあ、正直相当悪戦苦闘しました(^_^;)が、ようやく録音までこぎ着けることができましたので、そんな苦労の結晶を(笑)ぜひ聴いていただければと思います。
どうかどうか、よろしくお願いいたします。(^人^)


それではみなさま
今年も一年本当にどうもありがとうございました。
そして願わくばどうぞ来年も変わらぬご愛顧のほど、伏してお願い申し上げます。
では、どうぞよいお年をお迎え下さいませ。
皆様のご多幸を心よりお祈りしています。

・・なんか年賀状みたいになっちゃいましたね f^^*)(笑)


つむぎ歌 (Cancion de la Hilandera)


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2014年12月26日

痛いですヽ(;▽;)


ごめんなさい。
ちょっと今回は、かなり美しくない画像を載せてしまいます。
不愉快なご気分にさせてしまうかもしれませんので、苦手な方はどうぞ読み飛ばしていただければと思います。
肩コリや腰痛、手首の炎症や不眠などの毎日の不調に加え、実は冬になるとひどい手荒れに悩まされてしまいまして、冷たい外気にさらされながら手先を使う仕事をしていますのでどうしても指先のパックリ割れが多発してしまうのです。
それでとても困っているのですが、でもやっぱりそれでもギターは弾きたい。

そこで愛用しているのが液体絆創膏。(商品名『エキバン』)
普通の絆創膏を指先に巻いてしまうとギターの練習はできなくなってしまいますが、このエキバンなら一度乾けばもう傷を気にせず弾くことができます。
そう思って今年もばんばん指中に塗りたくっていたのですが、残念ながら今年は手荒れの奴メの方が一枚上手だったようで(汗)エキバンを塗布したその上からも一度傷口が開くという事態に陥ってしまって・・


いやもう痛いのなんのって(笑)


ご覧のように左手1指の第二関節部分が、塗布後に完全に開いてしまっています。
ここはセーハ時にどうしても使う部位ですので、エキバン塗ってその後入念に乾燥させたつもりだったのですが、やっぱりセーハの圧力には耐えられなかったようです。
前回アップした「タンティ・アンニ・プリマ」では、幸い半セーハは多用しても負担の大きな全セーハがほとんどなかったので何とか録音をやり遂げることができたのですが、同時に録音したバリオス「つむぎ歌」では、ハイポジションでの全セーハが何箇所も出てきて
「あ痛」「イタタタ」「うぎゃおー」という声を飲み込むのがとてもタイヘンでした(笑)

それでも何とか録音を終えることができたので、折角ですので今年中にはアップしたいと考えています。
前回の「タンティ・アンニ・プリマ」、そして次回公開予定の「つむぎ歌」は、こうした苦労の結晶の作品ですので(笑)もしもよろしければぜひお聴きいただければと思います。
(よーく聴くといつも以上に鼻息がフゴフゴ聞こえるかもしれません(笑)
え?いつもと変わらずウルサイって?
あはは(^_^;)おアトがよろしいようで・・・)


こんな感じに再度割れてしまいました
wound1.JPG


もうこうなると触らなくともズキズキ痛いです(泣)
wound2.JPG

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2014年12月22日

タンティ・アンニ・プリマ(A.ピアソラ)


早いもので、もうクリスマスですね。
当ブログ『好ギタ日』ですが、今までこの時期にはそれなりにクリスマスに由来した曲を載せてきましたが、今年はなんだかあっという間にシーズンがやってきてしまって、録音が間に合わないかと肝を冷やしました。
年々、時間が経つのがどんどん早くなってしまって・・・いやあトシですねえ(^_^;)(笑)

でもっ!
今年のクリスマス曲には自信があります。
いえ、演奏は相変わらずのパッとしない地味ギターなのですが(汗)今回は曲がすばらしくステキなんです。
それはあのピアソラの隠れた名曲ともいえる「タンティ・アンニ・プリマ(Tanti Anni Prima)」という曲でして、元々はオーボエとピアノという編成で弾かれる曲なのですが、佐藤弘和氏がギターソロ用に秀逸なる編曲譜を出版して下さったのでこうしてこの『好ギタ日』でもお届けすることができました。

「タンティ・アンニ・プリマ」というのは『昔むかし』という意味なのだそうで、副題で「アヴェ・マリア」というタイトルが付けられています。
「エンリコW世」というイタリア映画用にピアソラが書いた曲で(なんと主演がマルチェロ・マストロヤンニ!残念ながら日本未公開だったそうです)同じ映画用にあの名曲「オブリビオン」も提供されているという所からも、このサントラに対するピアソラの本気ぶりが窺われます。

とまあ、つまらない解説はこの辺で(笑)もしよろしければぜひ早速聴いてみて下さい。
思わず胸がきゅーんとしてしまう様な、美しくて切ない、本当に素敵な曲です。
今回はクリスマスということで、綺麗な画像を加えて動画風に仕立ててみました。
少し長めの(7分位)曲ですが、ゆっくりホットラムでも召し上がりながらご覧いただければと思います。
よろしければどうぞごゆっくりお楽しみ下さいませ♪


使用楽譜はこちらです
ギターソロのためのクラシカル・クリスマス 〜21のクリスマスの歌〜
佐藤弘和 監修・編曲


タンティ・アンニ・プリマ


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2014年11月26日

オリエンタルワルツ(國松竜次)


國松竜次というギタリスト氏がおられます。
このブログでは何度も取り上げさせていただいている方ですし、紛れもなく現代日本を代表するギタリストの一人に数えられる方のはす。
でもなぜか驚くほどにあまり知られていず、氏の大ファンの私などはそれがとても悔しくて、それでついこうして機会があるたびいろんな所で強く推してしまうのです。
技巧的にもものすごいものをお持ちですし
(氏の「ナイトクラブ」や「エスクアロ」を一度お聴きになってみて下さい。紛れもなく世界のトップレベルにも比肩するテクニックを発揮されています)
何より曲を「唄う」ことに関しては、日本人ギタリストの誰よりも秀でたものをお持ちだと思うのです。
それこそ今すぐ「現代ギター誌」の表紙を飾ってもちっともおかしくない方だと思うのですが、いまだそんな流れは起きてこないことが本当に不思議でなりません。


今回の『好ギタ日』は、そんな國松竜次氏のオリジナル曲
「オリエンタル・ワルツ」をお届けしてみたいと思います。
もしかして覚えておいでの方もいらっしゃるかもしれませんが(もしそんな方が本当にいらっしゃったなら、もう感謝感激。ひれ伏して感謝申し上げます)以前このブログで一度録音を公開したことがある曲なのですね。
あの時は第1楽章のみでしたが、今回はオリエンタル・ワルツ全三楽章を全曲通して動画で載せてみました。
私たち日本人にとって「オリエンタル」と言われて浮かんでくるものといえば、そう
シルクロードとか、中近東とか、ペルシャ絨毯とか、アラジンドビンハゲチャビンとか(笑)そういったイメージだと思うのですが、音楽の世界でも確かに「オリエンタルスケール」という音階があったりします。
(ド・レ・ミ♭・ファ♯・ソ・ラ♭・シ)
この國松氏の書かれた「オリエンタル・ワルツ」、そういったオリエンタルでエキゾチックな雰囲気を濃厚に漂わせた不思議な心地よさを持った曲だと思うのですが、決してそれだけには留まらず
私たち日本人の琴線に触れるような、心の奥底に秘めた深い悲しみや孤独、哀切といった感情まで内包しているような、そんな深い曲だと思うのです。
そこがこの國松竜次氏の、作曲家としても並々ならぬ力量を持つということの何よりの証明ではないでしょうか。


管理人としましても、力の及ぶ限りこの曲の持つ感情の深い部分を表現しようと全力を尽くしたつもりですが、如何せん力量のなさに悔しい思いを禁じえません。
でも、曲の素晴らしさはきっと分かっていただけるはず。
もしも興味を持っていただけたなら、是非一度お聴きいただければと思います。

(今年の9月に行われた、郡山市で開催された「あだたら演奏会」でのライブ映像となります。
全曲通して15分ほどかかってしまいますが、願わくばぜひ1楽章から3楽章まで続けてお聴きいただければと思います)


オリエンタル・ワルツ 第1楽章



第2楽章



第3楽章


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posted by nao at 20:32| Comment(16) | TrackBack(0) | 動画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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