前回のスカルラッティに引き続き、ギターデュオPi-maの過去の映像からもう一曲
今度はバッハの二重奏をご覧いただければと思います。
バッハによる「リュート組曲集 第一番〜第四番」というのは、ギターでバッハを弾こうとした時は決して避けてfは通れない、燦然と輝く(または厳然と立ち塞がる?(笑))名曲集として有名ですが
でもこれ、実は「第一番」とか「第二番」という番号の付け方はかなりいい加減なのだそうで、後世の研究家が勝手に振ってしまった番号が現在まで使われているだけで、当のバッハ本人は実はこの四組曲に繋がりを持たせて作曲したわけではない・・・ということなのだそうです。
おまけにこの「リュート組曲第二番」に至っては、本来はリュート用に書かれた曲ですらなく、クラヴィーア(鍵盤楽器のこと)のための、という但し書きが直筆譜から発見されたとかされないとか。
まとにかく、こうしたクラシックの中でも特に古い音楽というものはいろいろ調べてゆけばゆくほど謎が深まったりして、それもまたクラシック音楽の楽しみの要素のひとつと言えるかもしれません。
(ね?Kさん!(笑))
というわけで、こうしたもつれた謎を解くのは平次親分にお任せするとして(古すぎました?(汗))
そろそろこの映像についてお話ししてみたいと思います。
本来この「リュート組曲集」はソロギター用に書かれた楽譜なのですが、でも
バッハの他の曲の例に漏れず、ソロで弾こうとするとそれはそれは超絶難しいのです。
しかもこの第二番のフーガときたら、本当にソロで弾き切れる方は「選ばれた人」と呼んでもいいのではないかと思ってしまう位、はっきり言ってムチャな曲だと思うのです。
猛練習を重ねればいつか弾けるようになる・・という次元を超えているとしか思えません。
指を壊す前に潔く諦める方が賢明かも、というのが私の当時の心境でした。
そこで、困ったときの二重奏(笑)
パートナーY氏にお願いして、ソロ譜を二重奏譜に書き直して、そうして演奏してみたのがこの映像なのでした。
ソロでは断念したけれど、でもどうしても一度は弾きたかった・・・と思うくらい大好きな曲でしたので、無理を聞いて一緒に弾いて下さったY氏には今でもとても感謝しています。
前回公開した映像よりも尚古い、もはや日付も定かではない映像記録ではありますが(恐らく2006年か2007年位だったかと思います)
もしもよろしければ、おヒマつぶしにでも覗いてやって下さいませ。
ちなみにロケーションは、以前から私たちPi-maがこうして大変お世話になっております、那須高原にありますギャラリーバーンという画廊です。
コンサートという形態ではなく、あくまで絵画展開催中のBGMとしての出演ですので、演奏中も普通にお客様が後ろを歩いていたりして、それがまた非常によい雰囲気を醸し出していると思うのですがいかがでしょう?
ではでは、どうぞよろしくお願いいたします。
ギャラリーバーン
オフィシャルサイト
フーガ(リュート組曲第二番 BWV997より)
バロックの世界に 逃避したいときに
聞きたいような演奏をされていらっしゃいますね。
確かに 作曲家の意志とは まったく違った方向に 後世受け継がれる形も 多いように思えます。
でも それだけ イメージを膨らませ 興味を持たせていく 音仕事 を残したバッハは やはりバッハです。
およそ220年後に
しかも 日本という国で その音の構成を 絶妙に 解釈して 弾いていらっしゃる二人が表れることもまた バッハは 想像だにしなかったことでしょうが。
お二人とも すてきな夏をお過ごしくださいませ。
『リュート』『那須高原』『絵画展』『バッハ』『Pi-ma』…言葉にうっとり、酔いました。そして、短調のメロディに涼しさを感じました。すごいです。素敵です。ありがとうございました。次も楽しみにしています。
Tommyさま
今回もまたいち早くご覧下さいましてどうもありがとうございます。
いわゆる「コンサート」とは違う、こうした雰囲気の中での演奏もまたいいものだと思うのです。
その部分を見ていただけて本当にうれしく思います。
ほら、私たち共通のブログでのお友達のguitarrakaoさまも、喫茶店での生ギター演奏をされているようですし、いつの日かTommyさまもこうしたカタチでの演奏活動もお考えになってみてはいかがでしょう?
演奏会よりは肩肘張らずにできますし、お客様との距離も近くてこういうステージもいいものですよ。
謹んでお勧めいたします!
guitarrakaoさま
いつもたいへんに好意的に受け取って下さって、本当にありがとうございます。
優しいお心遣いに思わずじーんとしています(泣)
バッハの音楽というものは、それこそジャンルを問わず世界中の人々に感銘や影響を与え続けている
非常に偉大な存在ではありますが、私はやっぱりここに載せた演奏のような表現をしたいと思ってしまいます。
バロック音楽としてはあまりに表現過多にすぎる、といつも批判されてしまうのですが、でもやはり私自身の内面がそう強く望んでしまうので、これはもう仕方ありません(笑)
幸い、パートナーのY氏がそうした部分を非常に深く理解して下さっているので、この二重奏も成り立っているのです。
こんな私を認めて支えて下さっている多くの方へ心からの感謝を捧げつつ、これからも
『燃える』バッハを(笑)弾き続けてゆきたいと思っています。
どうもありがとうございました!
yukiiさま
いつも本当にありがとうございます。
この演奏から「涼」を感じていただけたとしたら、それはものすごくうれしいことです。
心から感謝申し上げます。
基本、私自身はソロ演奏がメインだと思ってはいるのですが、でもアンサンブルも大変好きでして
特にギター二重奏はなんだか妙に「性に合う」のですね。
(勿論それは、パートナーに恵まれたおかげというのが大前提なのですが)
ソロでは決してできない表現を創り出すことができる、ということが一番の魅力なのですが、でも裏を返すと
ソロと違って表現の方向性がどこへ行ってしまうかわからない(笑)どんな仕上がりになるのかまるで予想がつかない、という面白さもあったりするのです。
そんな私たちの二重奏から「涼」を感じて下さったというのは、これはものすごいお褒めのことばに間違いありません。
(何しろ弾いてる本人たちだってまるで意識していなかったのですから)
そんな風に新たな良さを発掘して下さったyukiiさまに心からの感謝を捧げつつ、もしよければどうぞこれからもぜひよろしくお願いいたします。
どうもありがとうございました!
「すべてのための祈り」を検索していましたらあなたの演奏に出会い、いろいろとお聴きしました。知性、品性、歌心…とバランスのとれた演奏と思います。ラテンの哀愁のある曲、たくさんいい曲があるんですね。バロックの二重奏、いいですね。パートナーの方もとてもお上手で、息が合っています。
私はこの12月でギターを始めて4周年。夢中で練習し、なかなかうまくなりません。嬉しいのは、私の姿を見て息子(11)と娘(6)もギターをやりたくなったことで、2人の練習に付き合う毎晩30分くらいの時間が至福のときです。
23日にギター教室の発表会があり、そこで「すべてのための祈り」「2つのワルツ(クレンジャンス)」「ペチカ(小胎剛編曲)」を弾くんです。リュート組曲1番のブレも練習していましたけど、少ない曲数でちゃんと歌おう!と思い、おとといこれは断念しました。なんだかちょっと雰囲気も違いますしね…。残り少ない練習時間、naoさんのように丁寧に、音を間違えず、伝わるように、練習してみたいと思います。よしやるぞ!っていう気分です。
ありがとうございました。
また演奏お聴きするの楽しみにしています。
(夫がルーターを仕事に持っていってしまうので、私はたまにしかインターネットを使えませんが…)
細田さま
とても温かくて優しいコメントを下さって、どうもありがとうございました。
そんなにも深い部分まで聴き取って下さり、もう心から感動しています。
実は少し前まで落ち込んでいたのですが、なんだか大きな勇気をいただいてしまったようで、俄然元気になってきました!(現金?(笑))
思い遣り溢れる励ましのお言葉、本当にありがとうございました。
でも、お子さんたちと一緒にギターの練習だなんて本当に素敵ですね!
暮らしの中に音楽があるだけでも楽しいのに、ご家族揃って楽器を弾かれるなんてまさに理想的ではありませんか。
なんだか羨ましくなってしまいます(笑)
ぜひぜひみなさんで目一杯ギターを楽しんで下さいね。
23日の発表会も心から応援しています。
きっと素晴らしいステージになることでしょう。
とことん満喫してきて下さいね♪
ほんとうに
どうもありがとうございました!