2016年05月11日

もしも彼女が尋ねたら(D.レイス)


今回の曲は、ブラジルの作曲家ディレルマンド・レイスの
『もしも彼女が尋ねたら(Se ela Perguntar)』です。


以前、同じレイス氏の作である『エテルナ・サウダージ』という曲をこのブログに載せたことがありましたが、実はその時すっかり勘違いしていまして、この『もしカノ』もとっくにアップしていたつもりでいたのですね。
でも自分のブログを探してもどこにもなく、それで焦って今回もう一度練習して録音してみた、とそういう訳だったのです。


レイス氏のギター曲としては、おそらく『エテルナ』よりこちらの『もしカノ』の方が有名なのではないかと思うのですが、では実際どんな背景を持つ曲なのかをいろいろ調べてみました。
『もしも彼女が〜』というタイトルの意味ですが、どうやら
「もしも(別れた)彼女が私のことを尋ねてきたら、こちらは元気でやっていると伝えてくれ」というような内容のようで(歌詞が存在するようです)でもそれがホントならこれって実は「ジョニーへの伝言」の男版?などと思ってしまいました。
(でも、かなり信頼性の低い分析なのであまり当てにしないで下さいね(汗))


ですが、非常に個人的な考えを述べさせていただけるなら、恋愛関係にあった男女が一度別れを迎えたとき、いつまでもずるずると未練を引きずるのは実はオトコの方じゃないかと思うのです。
そんなオトコに比べると、女性はそれはそれは強いですので、ある時点まで到達するとそれはもう見事にスパっと気持ちを切り替えて前へ進んでゆくのではないかと思うのですがいかがでしょう。
なのでこの曲にしても、オトコの方が「元カノは今でもおれに心を残してくれている」などと思うのはそれはもう都合の良いカンチガイもいいところで(笑)実際は
「もしも彼女が尋ねて」くれることなんてあり得ないのではないかという気がするのです。
彼女の方は、お前のことなんてとっくに決着付けて新しい人生を歩み始めてるんだぜ。とこのオトコに言ってやりたい気もしますが、あっそうか(!)
もしかしたらこの曲、そういう裏の意味も持たされているのかも・・なんて思ったりもしています。(でも多分考えすぎ(笑))


などとごちゃごちゃ書きましたが、勿論弾くときはそんなこと全く考えず、ただ楽譜の求める表現のみを私なりに懸命に汲み取って弾いてみたつもりです。
ギター愛好家のみなさんからの人気も高い名曲です。
もしよければぜひお気軽に聴いてみていただければと思います。



もしも彼女が尋ねたら Se ela Perguntar



posted by nao at 12:59| Comment(8) | TrackBack(0) | 演奏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月04日

サラバンド(無伴奏Vn.パルティータ第2番−BWV1004より)J.S.バッハ



阪神淡路大震災のときは、何も分かってないガキでした。
無残にも倒壊したビルやねじ曲がった高速道路の映像、炊き出しなどの報道を見て
『大変なことが起きてしまった』とは思いつつでもどこか実感に乏しくて、よく出来た映画でも観ているような、正直その程度の捉え方しか出来ませんでした。


東日本大震災のとき、初めて本当の恐ろしさを身体で理解することができました。
いつまた起きるか分からない余震に怯え、携帯の緊急地震速報のあの音に心底恐怖を感じ、しまいには私たちみな地震の始まりを察知できるまでになりました。(揺れが始まる前の地鳴りのような「ゴゴゴ・・・」という音が聞こえてくるのです)
避難所暮らしを知り、1か月続いた断水に苦しみ、食べ物もガソリンもろくに買えない生活に身も心もくたくたになりました。


そして今度の熊本・大分大震災では、こんな私でももしかしたら
ようやくあの恐ろしさ、悔しさを心から理解できる、分かってあげられる人間になれたかもしれないと、そんな気がしています。
突然いつもの日常が壊される不条理。
常に地面が揺れ続ける不気味さ。
何も悪いことをしていないのに、急に巨大な苦労を押し付けられる残酷さ。
大切な人、物を突然奪われる怒り。無力感とそこから起こる底知れぬ絶望。
そうした、持って行き場のない大きな痛みを抱えてしまった人の気持ちを、今になってようやく共有できるようになれたかもしれないと、そんな風に思うのです。
(でも、自分が実際に体験したことじゃないと他者(ひと)の気持ちが分からないというのは、私はどれだけ想像力や思いやりに欠けた冷たい人間だったんだろうと思います)
災害支援の募金箱に少額の寄付金を入れることくらいしか出来ない私ですが、でもせめて辛い思い、悲しい思いをしている方々へ精一杯の祈りを込めて曲を届けたい。
そんな気持ちを込めて弾いてみたつもりです。
決して気持ちの晴れる演奏ではないと思いますが、もしそれでもよければ
少しでもお聴きいただけたなら大変うれしく思います。


J.S.Bach
無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番 BWV1004より
サラバンド


Sarabande


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posted by nao at 18:26| Comment(7) | TrackBack(0) | 演奏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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