今日は楽しいクリスマスイブ。
でも、そんな華やかなクリスマスには決して似つかわしくない、ずーんと暗く悲しい曲を載せてしまいます
f(^▽^;)
現代ブラジルの作曲家、ディレルマンド・レイスの「Eterna Saudade」を弾いてみました。
この曲、岐阜の哀愁ギタリストさんのYouTubeの演奏やKazu SuwaさんのCDから知ったのですが、一度聴いただけでその曲と演奏のよさにたちまち虜になってしまい、慌てて楽譜を探して練習を始めたのでした。
で、「私もああいう風に想いを込めた演奏がしたい」と願いつつ、とにもかくにも何とか録音まで漕ぎつけたのですが、ぜえぜえ言いながら録ったばかりの自演奏を聴いてみると
・・・ん?なんか違う。
前述のお二人の演奏を見倣ってゆっくりめのテンポで始めたのですが、こちらの思いに反してなんだかただのったりと退屈な演奏になってしまってて、これじゃダメだと一から曲作りをやり直すことになりました。
いろいろ悩んで、とりあえず今の形に落ち着きました。
イントロのない曲ですので、出だしは特に早目のテンポを心掛けて感情は抑えめに、で
聴かせどころのTrio(中間部)の部分からどんどん突き進んでいって、そしていよいよD.S(ダル・セーニョ)で最初に戻ったところで思いっ切り気持ちを込めてSaudadeしよう・・・とまあ、そんな風に構成を考えなおしてみました。
でも、これが果たして正解なのかどうかは未だに分かりませんし、やっぱり表現ってものすごく難しいです。
でもそこが『演奏』という行ないのたまらなく面白い部分なんですけどね。
ちなみにこの「Eterna Saudade」、邦訳では『遙かなる郷愁』とされているそうですが
曲の持つ内容、内包する感情を考えるとどうもピンと来ない。
どこかちょっと違うような気がします。
ブラジル・ポルトガル語の「Eterna」は、英語にすれば「Eternal」、永遠とか不滅とか果てしないといった意味だそうですが、では肝心の「Saudade」とは?
これがまたムズカシくてですね、かなり広くて深い意味があるそうなのです。
例えば、故郷を懐かしむのも「Saudade」
昔を思い出して切なくなるのも「Saudade」
失恋したときも「Saudade」
親しい人を亡くしてしまったときも「Saudade」
そういった意味の言葉なのだそうで、ふーむそう考えるとこのエテルナ・サウダージ、悲しいとか懐かしいとか切ないとか淋しいとか、そんな感情をひっくるめたものを表しているのかもしれません。
そうやって考えてゆくと、なんとなくこの曲のイメージが湧いてきたようなこないような・・・?(笑)
少なくとも邦訳『遙かなる郷愁』という字面から受けるイメージには惑わされないよう、がんばって弾いてはみたつもりです。←弱気
あはは。まあとにかくですね
もしよろしければ、興味とおヒマがございましたら(笑)
ぜひ聴いてみてやっていただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
Eterna Saudade(エテルナ・サウダージ) D.レイス
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